剪除法(皮弁法)とは?
剪除法(皮弁法)とは、ワキの皮膚をしわに沿って4センチほど切開し皮膚をめくり、目視でワキガの原因となるアポクリン腺と皮脂線をすべて切除していく治療方法です。
治療後には皮膚を固定して、切開部が自然に癒着するように圧迫固定を施します。一般的には、臭いを80~90%除去するとされ、発汗量も50%ほど減ると言われています。また、治療回数も一度なので、治療後の抜糸や定期検診以外に何度も通院するといった手間がないことも特徴です。
アポクリン汗腺はエクリン汗腺と違って、分泌口が毛管内にあるため、アポクリン汗腺を切り取っていく段階で毛根を一緒に除去してしまう場合があり、剪除法による治療を受けてから腋毛が薄くなることもあるそうです。医師の直接目視による治療なので根治率が極めて高く、最もスタンダードな治療方法ですが、医師の技術によって根治率が変わってくるため、実績があり信頼のおける医師に治療してもらうことが重要になります。
ワキガ治療方法保険適応にもなる最もスタンダードなワキガ手術
剪除法(皮弁法)は、現在おこなわれているワキガ治療法の中で、保険適応にもなる最もスタンダードなワキガ手術です。
保険診療のページや治療にかかる費用のページでもお伝えしましたが、保険診療で対応している病院・クリニックで、腋臭症として診断された上での治療であれば、保険を適用させた治療ができます。
また、医師の目視で原因となるアポクリン汗腺と皮脂腺を切除していくので、取り残しがほぼなく根治率がとても高いというメリットがあります。ただ切開手術のため、治療後の患部の固定や運動制限を含む2週間程度のダウンタイムが必要であることと、医師の目視による治療なので、医師の高い技術力が問われることに気を付けましょう。
アポクリン汗腺は、イクラの粒のように汗腺が丸まっています。そのため患部を、アポクリン汗腺が潜んでいる表皮下の真皮ごと取り去り、アポクリン汗腺が再生しないように治療します。医師による目視なので、アポクリン汗腺を取り残すことは基本的にはないですが、万が一の場合を考慮して、治療を担当する医師の実績や信頼性の高さを、事前に調べておくといいでしょう。
剪除法の手術の流れ
剪除法(皮弁法)は、局所麻酔でおこなわれます。まずワキの中央部の皮膚をしわに沿って、4~5センチほど切開。次に皮膚をめくり、皮下にある汗腺(アポクリン腺・エクリン腺)の層を露呈させ、医師が目で確認しながら取り残しのないよう専用のはさみで切除していきます。
切除後は傷口を丁寧に縫合し、圧迫固定をおこないます。手術後は約2週間で傷口の抜糸をおこない、色素沈着のケアなどをおこなっていきます。
剪除法の手術費用
剪除法(皮弁法)の費用相場は、自由診療で約30~50万円、保険適応ですと4万円ほどで両脇の手術を受けることができます。
剪除法のメリットには次のようなものがあります。
他の治療法は、臭いの原因となるアポクリン汗腺を直接、見ながら治療をすることが難しいのに比べて、剪除法は、アポクリン汗腺を医師が1つ1つ手作業で取り除いていきます。ですので、根治しやすく、再発の可能性が低いのがポイントです。
脇には、アポクリン汗腺と同じく多汗症の原因となるエクリン汗腺もたくさんあります。剪除法は、エクリン汗腺を取り除くこともある程度、可能。ですので、以前に比べて汗の量を減らすことができます。
アポクリン汗腺の特徴は、わき毛の毛根近くにあるということ。つまり、アポクリン汗腺を取り除くということは、わき毛の脱毛を一緒に行うことにもつながります。ですので、特にムダ毛が気になる女性にとってはぴったりの治療です。
切らないワキガ治療など、最新のマシンを使った治療法の場合は治療費が数十万円にものぼりますが、剪除法の場合は保険が適用となるため治療費を大幅に削減することができます。ですので、経済的な負担を減らすことが可能です。[1]
一方で、剪除法には大きく4つのデメリットもあります。
脇のシワに沿ってメスを入れるので、時間がたてば手術痕は目立たなくなりますが、それでも完全に消えるということはありません。夏場などは脇の下を人目に晒す機会も出てきてしまうので、少し辛いポイントですね。
剪除法に慣れていない医師が執刀すると、場合によってはワキガが再発する恐れがあります。治療完了の判断を、アポクリン汗腺の残存有無からではなく、患部の皮膚の変色度合いから下してしまうなど、原因を取り残す恐れがあります。
縫合した部分がある程度安定するまでに、2週間ほどの期間を要します。その間、激しい運動などはできませんし、やはり患部の皮膚の突っ張り具合も気になります。
臭いの原因となるアポクリン汗腺は除去しやすいのですが、ワキ汗の原因となるエクリン汗腺の除去は難しいと言われています。腋臭症の人は多汗の傾向にあるとは言われていますが、除去する対象がアポクリン汗腺であるため、多汗の治療にはなりません。多汗への相乗効果は期待しないようにしましょう。
剪除法(皮弁法)は、ワキガの症状が重篤で「腋臭症」と診断された方に適している治療法です。医師の目視でアポクリン汗腺を切除していくので、取り残しの心配がなく、再発の可能性が少ないといった特徴があります。そのため、長年にわたって強い臭いに悩まされ、人前に出るのが怖いなど精神的な負担も大きい方で、完治を強く希望される方に向いている治療法といえるでしょう。
剪除法は「腋臭症」の治療方法として保険適応が認められている“手術”でもあるので、費用負担が少なくてすむというのも、悩みを抱えた患者さんには大きなメリットといえるでしょう。
ですが、皮膚を4~5センチほど切開する治療方法なので、体が小さくまだ成長過程にあるお子さんの場合は、治療時にアポクリン汗腺が育ち切っていない可能性があります。そうなると、治療時に確認できなかったアポクリン汗腺が、第二次性徴を迎えた以降に臭いの原因を分泌する恐れがあります。そのため、傷跡の心配も考慮して、ある程度は身体が成長してから治療する方が、現実的と言えます。
また、ダウンタイムにの時間を要するので、身体を動かす必要のある仕事に就いている人には、向いていない治療方法かもしれません。治療を受ける人の身体の状態や、置かれた環境などから、向き不向きを見極めてから治療を受けると良いでしょう。ただ、この治療法でないと求めている結果が得られないという場合は、医師に相談してみましょう。
保険で傷跡や痛みの少ない治療が
保険適応でワキガの治療が受けられるというので、皮弁法で治療を受けることに。低価格で少し不安に感じましたが、詳しい説明に安心して手術に入りました。
手術中は思ったより痛みが少なく終わり、術後のフォローを受けながら過ごしています。心配していた傷跡も2週間程度で目立たなくなってきました!
もっと早く治療すれば良かったと思いました
仕事上長い休みが取れないので、カウンセリング当日に手術ができるクリニックでワキガ手術を受けることにしました。
手術は1時間程度で終了し、その日は帰宅。傷口を圧迫固定しているので動きは制限されますが、3日後には仕事にも復帰できました。
3ヶ月経った今では、もっと早く治療すれば良かった…と思っているほどです。
思っていたよりも手術跡がキレイでした
ワキのニオイにずっと悩んできましたが、これからも悩み続けるよりはと完治手術を受けました。
手術中よりも麻酔が切れてからの方が、傷の痛みを感じました。それでも術後経過は順調で、数ヶ月経った今思っていたよりも手術跡がキレイです。
不安もありましたけど、思い切って手術して良かったです。
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診療時間 | 10:00~19:00 年中無休 |
予約TEL | 03-5778-3666 ※要予約 |
気になる臭いを消すためにデオドラント製品などを使っていませんか?そのような一時的な対策では根本の解決はできません。再発しない治療を通じて根本から解決しましょう!おすすめの治療はこれ!
日本形成医外科学会の専門医でもある院長の南部医師が、カウンセリングからアフターケアまで一貫して対応しているクリニック。
複数の治療法に対応しており、特にウルセラドライやマイクロニードルドライ、ペアドライなど、切らない施術に特化しているところが特徴です。
中でもペアドライは小さなお子様にも対応できるワキガ治療機器。再発しやすい子供向けに、一定額で何度でも再治療を受けられる保障制度が設けられている点も注目です。
さくらビューティクリニックでは、ワキガ・多汗症治療をはじめ、美肌やエイジングケア、顔・ボディ・医療痩身や医療脱毛、など様々な診療を扱っています。
わきが治療においては、保険適用が認められている、「剪除法」も行っており、患者の希望に合わせた治療方法を提案してもらえます。
「剪除法」は、ワキの皮膚をしわに沿って切開して、目視でワキガの原因である汗腺を切除する方法で、ポピュラーな治療法でもあります。
どんな治療がいいかお悩みの方に向けて治療料金や目的別にも治療方法を一覧で見れるようにしているので、チェックしてみてくださいね。
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