皮下組織掻爬法とは?
皮下組織掻爬法とは、わきの下の中央に小さな傷口を作り、そこから挿入する医療器具によってアポクリン汗腺などを掻き出す治療法です。わきの下の傷口は比較的小さく、その大きさは2~3センチほど。剪除法・皮弁法では4センチほどの切開が必要になるので、およそ半分ほどの大きさとなるでしょう。
体内に挿入する医療器具はスプーンの様な形をした刃物で、その刃物でアポクリン汗腺、エクリン汗腺、皮脂腺をまとめて掻き出します。そのため、エクリン腺が原因である多汗症の治療にも有効です。
ワキガ治療方法多汗症への効果も併せ持つ治療法
皮下組織掻爬法はアポクリン汗腺とエクリン汗腺をまとめて除去できるため、ワキガの治療と同時に、多汗症の治療も行えることが特徴です。また、傷口が小さく、術後のダウンタイムも短めとなっています。
ですが、皮下組織掻爬法は、現在ではあまり行われていないワキガ治療法です。その理由は、医療器具を挿入するための傷口が小さく、アポクリン汗腺を目視で確認することができないため。目視で確認できないことから、汗腺類を取り残してしまう可能性が高く、治療効果の確実性に乏しいとされるからです。
挿入する医療器具はスプーン型の刃物ですが、その医療器具の切れ味を良くすることが困難であることも理由の一つです。治療がうまく行けば高い効果を期待することができますが、治療効果がどれだけ発揮されるかは、治療を行った後にしかわかりません。
皮下組織掻爬法の流れ
皮下組織掻爬法の切開は、わきの下の中央部分にあるシワにそって行われます。2~3センチほどの傷口を作った後、そこから、キューレットと呼ばれるスプーン型の医療器具を挿入します。キューレットを挿入したら、医師が手探りでアポクリン汗腺、エクリン汗腺、皮脂腺をキューレットで直接掻き出します。汗腺の除去が完了したら、キューレットを引き抜き、皮膚を縫合して完了です。
皮下組織掻爬法を行っているクリニックを探したところ、多くはなかったのですが、相場は200,000円~300,000円ほどだと思われます。アポクリン汗腺を目視確認できないことから、健康保険は適用されません。
皮下組織掻爬法のメリットは、主に3つあります。
皮下組織掻爬法のメリットと言えば、傷跡が目立ちにくいということでしょう。皮膚を2センチほど切開するだけで、切開部分をめくることもありません。そのため、大きな傷跡が残る可能性は低いと言えます。傷を残さずにワキガ治療をしたいという方には良い治療法です。
スプーン型のキューレットで、ワキガの原因であるアポクリン汗腺と、多汗症の原因であるエクリン汗腺を全て掻き出してしまうので、ワキガと多汗症の治療を同時に行えます。そのため、汗を大量にかき、ワキガの臭いも強いという方に適した治療法です。
大きな切開部が必要な治療法ではないため、ダウンタイムは短めです。治療を行った後は、腫れや痛みがある場合が多いですが、それらは5日から1週間程度で治まると言われています。特に、ワキガと多汗症を同時に治療したい方は、1回の皮下組織掻爬法だけで両方の治療が行えるので、2回治療を行うことと比較すれば、圧倒的にダウンタイム期間が短くなるでしょう。
一方で、皮下組織掻爬法には大きく3つのデメリットもあります。
上でもお話ししましたが、皮下組織掻爬法では、小さな傷口から汗腺を掻き出さなければいけません。術者は目視での確認ができず、手探りで皮膚の下の汗腺を掻き出さなければならないため、汗腺を取り残す可能性が高いとされる治療法です。汗腺を取り残してしまった場合は、治療効果が感じられない、ワキガが再発するなどの可能性が考えられます。
皮下組織掻爬法では、キューレットという刃物で、皮下組織とアポクリン汗腺を除去します。その際に、誤ってわきの下の血管や、神経を傷つけてしまう可能性も否定できません。血管や神経を傷つけてしまうと、メリットであるダウンタイムの短さを活かせなくなります。ですが、皮下組織をしっかり掻き出さないと、治療効果が表れないため、安全性と効果のバランスが難しい治療法です。
アポクリン汗腺やエクリン汗腺などの皮下組織を除去すると、わきの下の皮膚は非常に薄くなります。薄くなって柔らかさを失ったわきの下は、皮膚自体が弱くなり、色素沈着などの可能性があると言われています。特にわきの下は摩擦が多い部分なので、摩擦による色素沈着の可能性は高いでしょう。
皮下組織掻爬法が最も向いている方は、やはり、ワキガと多汗症の両方の症状に悩んでいる方です。皮下組織掻爬法を行えば、1回の治療でワキガと多汗症の両方の原因を除去できるため、治療費や治療のための時間、手間を省くことができるでしょう。
皮下組織掻爬法ではダウンタイムが短いので、仕事を長期間休むことが難しい方、忙しい方におすすめです。ダウンタイムが気になってワキガ治療ができないという方には、適した治療法だと言えます。
また、なるべく傷跡を残したくないという方にも向いています。とは言え、吸引機を利用したベイザーシェービングやローラークランプ法などを選べば、更に小さな傷跡で済みます。そのため、皮下組織掻爬法が最も向いているという訳ではなく、選択肢の一つとして考えられるということになりそうです。
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日本形成医外科学会の専門医でもある院長の南部医師が、カウンセリングからアフターケアまで一貫して対応しているクリニック。
複数の治療法に対応しており、特にウルセラドライやマイクロニードルドライ、ペアドライなど、切らない施術に特化しているところが特徴です。
中でもペアドライは小さなお子様にも対応できるワキガ治療機器。再発しやすい子供向けに、一定額で何度でも再治療を受けられる保障制度が設けられている点も注目です。
さくらビューティクリニックでは、ワキガ・多汗症治療をはじめ、美肌やエイジングケア、顔・ボディ・医療痩身や医療脱毛、など様々な診療を扱っています。
わきが治療においては、保険適用が認められている、「剪除法」も行っており、患者の希望に合わせた治療方法を提案してもらえます。
「剪除法」は、ワキの皮膚をしわに沿って切開して、目視でワキガの原因である汗腺を切除する方法で、ポピュラーな治療法でもあります。
どんな治療がいいかお悩みの方に向けて治療料金や目的別にも治療方法を一覧で見れるようにしているので、チェックしてみてくださいね。
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